2015年01月06日

トークサロン、いよいよ今週です

【新春トークサロン】いよいよ今週の土曜日となりました。

最後のテーマは『継ぐ、のこす』について考える、です。

トークサロン、いよいよ今週です
(前半キーワード・トークの内容です)

これが テーマになったのは、昨年 夫の母が亡くなり
納骨の際に、二ヶ所あった脇墓を 本墓に移す経験をしたことが大きいです。

脇墓に誰が安置されているのか、くわしく知る人は もう生きてはいなくて…

そんな風に、後ろの世代にスライドされているお墓は、沖縄に多々あるように思います。
生前、夫の母は嫁の私に負担をかけたくないと
「私がお墓をひとつにまとめるからね」と度々言っていました。
まるで自身への決意のように…

納骨の前日に、母がいちばん気がかりにしていたことを 解消してあげようと
皆で話し、お墓を まとめることが決まりました。

半世紀以上閉じていた脇墓の蓋を開けるのに、
男性数人がかりで 約1時間。
僧侶の読経で、役目を終えた脇墓は、ただのほら穴に。
長く掛かった一連の儀式を、傍らで見守りながら待ってくれた
お坊さんの姿が心に残っています。

葬儀やお墓のことを含めて、亡き人を どう葬るか、自分が どう葬ってほしいのか…

少子化、核家族化がすすむ 本土では、簡素な形での弔いを望む人がふえ、
いろいろな送りのスタイルが選択できる時代になっているようです。

沖縄は 琉球王朝時代に始まった父系親族集団(門中と墓制度)の儀礼が
いまも引き継がれて、様々なことが効率化していく世の中で、
ひずみが生じているように感じます。

ただ、本土の流れのように、簡素化すればいいのでしょうか。
行事があることで、人が集い、食事を共にして、人の縁がつながれて…。
人と人の縁が希薄になり 無縁化していく世の中で、
何を次の世代に繋いでいけばいいのか。
俯瞰して 考えてみる機会にしていただければ、と企画しました。

最後の会なので、屋比久先生もかなり気合が入っているようです。
笑いを交えた冴えわたるトークを お楽しみに。
八重岳の裕輔さんが、これまで暮らして感じた
沖縄の「失われず残されたもの」について、
僧侶の岡田さんが、供養について語ります。

◇ 日時:1月10日(土)14:00~
◇ 会場:あやかりの杜、2F多目的ホール
◇ 参加費:2200円
◇ 予約受付 hirobatalk@gmail.com

テーマに興味のある方の参加をお待ちしています。

会のくわしい内容は HPを ご覧ください。→
HPの申し込みフォームからも参加の受付ができます。

家族社会学、社会人類学研究の第一人者、故 比嘉政夫氏の言葉です。

「今後は門中は、その形態を変えていくことが考えられる。
これからの人口学的な変動によって、物理的にも意識的にも変わらざるを得ない。

どう変わるかが興味深いところで、おそらく現在の厳格な継承のパターンから、
男系の血筋に あまりこだわらない、ゆるやかな継承の方法への転換も考えられる。」


同じカテゴリー(トークサロン)の記事

Posted by ソクラテス at 14:40 │トークサロン